mid90's

久しぶりに映画館に行った。
ずっと気になっていたミッド90'sと言う映画がついに日本でも公開されるということで、公開日に見に行った。
正直、青春映画として全ての人の心に響くかはわからないが、俺はもう一度また見たいと思った。
文字通り、使われてる楽曲はNirvanapixiesなどの90年代のバンドの曲や、着ている服も90年代のカルチャーで流行ったようなスケートブランドが多く、カルチャー要素もふんだんに使われてて、見てて飽きなかった。

内容としては12歳の主人公がお母さん、お兄ちゃんと3人で暮らす中で居場所がない中でスケボーをしている集団の中に入っていって環境や考えが変わる的な内容だったが、正直自分の人生ともリンクする部分があって、なんとなく他人事ではない気がした。
登場人物全員にスポットが当たるようになっていて、物語の中盤でそれぞれの悩みや環境葛藤が描かれている。そのため、全員が何かしらの悩みや葛藤も抱いていて、登場人物の心情に入り込みやすかった。
中でもレイという黒人のキャラがとてもキーマンであるなぁというのがあって、主人公とレイのシーン、レイとファックシットのシーンはとても印象深く残っている。
レイは弟を交通事故で亡くしていて、だから弟と主人公を重ねていて、なんとなく贔屓している感じ。
最後のシーンでは交通事故にあって主人公の足が複雑骨折する。正直見てる側としてはもう2度と立つことも出来ないし、ましてやスケボー なんて二度と出来るような身体ではなくなってしまった。そう思うが、レイはポジティブな言葉をかけていて、お前より悲惨な目にあってる奴はいねえよみたいなこと言ってて、それが、生きてるだけ良かったっていうことになってるのかなみたいなことを思った。
ファックシットとレイの関係性は、レイの弟が死んだ時に、スケボーを教えてくれたのがファックシットで、元は親友だったが最近では酒に酔うことと、ヤることだけに生きてるようになってから、レイは距離を置くようになっていた。

その関係性もあって、より物語は複雑になる。レイはプロになりたい気持ちでスケボーをやっているが、ファックシットは毎日を楽しく生きたいというどんどんその考えの違いから2人の間に溝ができていく。

俺はファックシットみたいな人間もかっこいいと思うし、レイもかっこいいと思う。

だから、どちらの気持ちもわかる。

レイは黒人で家にも恵まれてない。だから、這い上がるためにはスケボーでプロになるしかない。ファックシットは家には恵まれているが、毎日を楽しく過ごしたい。それに、その考えになったのも、スケボーを教えたレイの方が上手くなってしまったのもあると思う。

結局何が言いたいかと言うと、

スケボーはスポーツでも遊びでもない。

その人のライフスタイルであり、生き様そのものであるということがわかった作品だったと思う。